東南アジアでダイビング

東南アジアのマニアックなダイビングポイントをタイ在住の管理人がお伝えします。



コロンボのダイビングサイト(沈没船)

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沈船は美しい!!

コロンボ付近の沈没船

スリランカには古くから、海のシルクロードの一部として、多くの船が立ち寄ってきました。その一部の船は島の周囲で沈んで海の生き物たちの住処となり、また幻想的な景色を作り出しています。

天然の良港として知られたコロンボの沖には、たくさんの注目すべき沈没船があり、初心者から上級者まで楽しむことができます。多くは海岸からボートで45分ほどで行くことができ、透明度は平均して10mです。沈没船の一部をご紹介します。

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コロンボ近辺には沈船ポイントがたくさんある

SS ペルセウス

第一次大戦中にドイツに沈められた、イギリスの貨物船があります。水深30~40m付近にあり、また海流も強いため、上級者向けです。

クラーク

SF映画2001年宇宙の旅」の原作者として知られる、アーサー・C・クラークが、自身の80歳の誕生日に行った最期のダイビングで発見した、全長35mのバルジです。水深25~29mにあります。

チーフ ドラゴン

コロンボで最もよく知られたサイトです。全長112mもある自動車運搬船が1983年に沈み、構造物の多くが付近に散乱しています。水深は24~35mで、時折ある強い海流に注意が必要です。

ワレット

付近でロウニンアジや大きなオニカマスが頻繁に目撃されます。透明度が高いので、広角レンズでの撮影に適しています。ただし水深は30~40mと上級者向きです。

トイレット バルジ

なぜかデッキにトイレがぽつんと残されている、全長20mの船が水深25~30mに沈んでいます。

ロータス バルジ

サイズは小さいものの、様々な珊瑚に彩られた、コロンボ付近で最もカラフルな沈没船です。水深は25~28mです。

コール

二つに割れた船が、水深21~26mに沈んでいます。

タプロバン イース

白い砂の上に小さなバルジがある、撮影にぴったりのサイトです。水深は26~32mです。

ペチュール ブレトン

全長87mの貨物船が水深18~33mに沈んでいます。船の中を泳ぐこともできます。

メドゥーファル

2009年に沈んだばかりの全長77mの貨物船が16~30mの深さにあり、ほぼ完全な形を保っています。

バッテリー バルジ

水深45mにあるため、特別な資格のあるダイバーだけが行くことができます。

サーモフィラエ シエラ

2012年と、コロンボ付近で最も新しく沈んだ船があります。メインデッキは水深7~12mにあり、初心者から楽しめます。

SS ワースターシャー

こちらも第一次大戦中にドイツに沈められたイギリスの船です。最も深い部分で57mもあるため、特別な資格のあるダイバーだけが行くことができます。

モラトゥワ ガン ボート

海軍の警備艇と思われる船が水深10~14mに沈んでいます。初心者でも楽しめます。

今がシーズンのコロンボ

今、日本は冬なのでダイビングどころではありませんが、コロンボ近辺は今がまさにハイシーズンです。

southeast-asia-de-diving.hatenablog.com

年末の予定が決まっていない方は是非コロンボへ訪れてみてはいかがでしょうか?航空券いくらくらいかなーっと思って、エクスペディアで航空券をちょっと調べてみたのですが、さすが年末ですね。

ムチャクチャ高い!

20万円は無理っすorz

ヒッカドゥワへの行き方

南西海岸にあるヒッカドゥワには、身軽な旅の場合、コロンボから鉄道またはバスで行くのがおすすめです。また、観光地ゴールのそばにあるので、一度ゴールに行き、観光してから向かう方法もあります。

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ヒッカドゥワの海

鉄道

海沿いを走る鉄道の各駅から、ゴール方面行きに乗って2時間から3時間ほどで行けます。

エアコンのついた一等車は300ルピー(約180円・2019年10月のレートで計算。以下同)、エアコンはなく天井にファンがついている二等車は160ルピー(約96円)、エアコンもファンもない三等車は85ルピー(約51円)です。

一等車は指定席なので必ず座れますし、何よりエアコンがついていますので一番のおすすめですが、乗車当日には乗車券が売り切れていることが多いので、事前にフォート駅で予約しておきましょう。到着時刻やホームは予告なく変更になることがあるので、係の人に確認する必要があります。

ゴールからは30分で行くことができ、二等は40ルピー(約24円)、三等は20ルピー(約12円)です。

バス

コロンボからバスで2時間半から3時間で行けます。エアコンがなく窓が全開のノーマルバスがおよそ131ルピー(約79円)です。ヒッカドゥワ行きの32番のバスもありますが、本数の多い2番のゴール行きに乗って途中下車するのがおすすめです。

コロンボでは、日本における鉄道くらい、バスが地元の人々に利用されています。

グーグルマップにもバス停の場所が表示されているので、そのポイントを押せば、立ち寄るバスの番号や到着時間、行き先を見つけることができます。表示される到着時刻は目安です。路線変更があることもあるので、乗車時に行き先を確認しましょう

ただし、コロンボでは多くの場面で英語が通じますが、ノーマルバスの集金係のなかには、シンハラ語のみで英語が通じない人もいます。乗車したら席に着き、集金係が来たときに行き先を告げて現金を渡すと、おつりがあるときは渡してくれます。

ゴールからは30分から40分で、ノーマルバスで40ルピー(約24円)です。

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街並みを眺めながらの移動も楽しい

タクシー(もしくはUber

高速を使って、コロンボから2時間ほどで行けます。その代わり5,500ルピー(約3,300円)からになるので、鉄道やバスに比べて高くつきますが、ダイビングの装備を持参する人にはおすすめです。フライトの便が早く着く場合は、空港から直接向かうという方法もあります。

ヒッカドゥワのダイビングサイト

ヒッカドゥワのダイビングサイト

スリランカでマリンスポーツというと、まず名前が挙がるのが南西海岸にあるヒッカドゥワです。

ダイビングスクールがいくつもあり、沿岸からボートで15分以内に行けるサイトもあります。難度も多様で、初心者から上級者まで、どんなレベルのダイバーも楽しむことができます。

ただし、スリランカには日本語に対応できるダイビングショップがなく、すべて英語で行われるため、まったくの初めてという人はリスクをよく考慮した方がいいでしょう。

ヒッカドゥワのダイビングサイトの一部をご紹介します。

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ヒッカドゥワのダイビングサイト

コンク

水深12~21mに石油タンカーが沈んでいます。沈んだのは1903年ですが、石油タンクそのものがその場に残っており、キャビン内に入れるなど、状態は良好です。

キララ ガラ

海岸から15分で行けるサイトです。軟体サンゴに覆われた円錐形の岩場が水深21~38mにあります。たくさんの魚群に囲まれており、季節によってはマンタやジンベイザメが来ることもあります。

ブラック コーラル ポイント

16~30mの深さにある珊瑚礁に沿って、色とりどりの珊瑚が立ち並ぶ様は雄大そのものです。もちろん黒珊瑚もあります。

カダワラ ガラ

水深5~18mです。水面近くの岩のそばから、岩肌に沿って潜っていきます。リーフにすむさまざまな魚や、ハタ、ウツボがいます。

ヒッカドゥワ ガラ

水深5~18mに美しい岩とたくさんの魚がおり、初心者と経験者の両方に理想的なサイトです。複雑でカラフルな珊瑚で世界的に知られています。

ゴダ ガラ

水深8~26mにある大岩場です。大きな丸い石が転々とする景色は、ほかの惑星のようにも見えます。青いフグやウツボのほか、ロブスターなどさまざまな海洋生物に会えます。

メダ ガラ

水深2~28m。沈没船があり、ときおりイルカや大きな魚群を見ることができます。

ララ ガラ

水深1~20mにありますが、波が荒いため、水面のすぐ下にいるような気持ちになれるサイトです。

アークトゥルス

水深18mに、イギリスの蒸気船が沈んでいます。軟体サンゴに覆われています。

クリスピギ クロス

1980年代に沈んだ、パナマからのボートが水深16mにあります。大きなエンジンが、本来の位置に留まっており、そこではたくさんの魚を見ることができます。

ラングーン

水深30mに、1863年に建造された蒸気船が沈んでいます。完全な姿勢で直立しており、付近では最も美しい沈没船の一つです。

アール オブ シャティスブュリー

海岸から15分で行けるところに、1820年代に沈んだイギリスの船があります。最も深い部分で15mになります。

ケイブ

天然の洞窟が海底にあります。あたり一面に色とりどりの珊瑚が揺れるさまは、まるで花畑のようです。水深は8~16mです。

スリランカのダイビングシーズン

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コロンボの沈船ポイント

ダイバーの天国、スリランカ

インドの南東、赤道近くに位置するスリランカは、北海道より一回り小さな島です。その周囲には、美しい珊瑚礁や、200隻を超える沈没船、色とりどりの魚たちなど、多くの見どころがあります。

年間を通して気温の変化はあまりなく、沿岸部のコロンボは平均30度ほどです。一方で、モンスーンの影響から雨期・乾期があるため、海のコンディションは時期により変わります。

それでも、1、2月は南西部、2、3月は南部、3、4月は南東部、3~9月は北東部、11~3月は北東部と、ほぼ常にどこかの地域がシーズンを迎えるスリランカは、1年中いつ行ってもダイビングができるので、ダイバーの天国とも呼ばれます。

ただ、シーズンオフの町では、よほど海の条件が揃わなければ船を出してくれない、あるいはショップがほかに移動してしまっているということがあるので、注意が必要です。

スリランカでのダイビングの計画は、行きたいサイトのシーズンのチェックから始めましょう。

おすすめの町のシーズン

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スリランカは1年中どこかで潜れる

ヒッカドゥワ(11~4月)

スリランカでダイビングと言えばここ。流れが緩やかで、初心者でも楽しめる珊瑚礁があります。中級者以上なら沈没船も見に行けます。

コロンボ(11~4月) 

大都市コロンボにダイビングのイメージはあまりありませんが、船で45分ほど出た沖に珊瑚礁や多くの沈没船があり、ダイビングサイトは豊富です。中上級者向け。

トリンコマリー(5~9月)

2009年まで26年続いた内戦のあいだ放置されていたことから、自然のままに保存された海があります。海洋公園に指定された地域も。

カルピティア(12~3月)

トリンコマリーと同じ理由で、自然のままに保存されている海があります。スリランカで最も美しい珊瑚礁があるとの評判です。

バッティカロア(4~10月)

第二次大戦中に日本軍が沈めたイギリスの英空母「ハーミス」が沈んでいます。ただし、50m以上潜る必要があります。

ティオマン島のダイビングサイト

今回はティオマン島の主要なダイビングサイトをご紹介します。

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ティオマン島は初心者から上級者まで楽しめるサイトが多くあるので、ダイバーであれば誰でも楽しむことができます。

チュベ島のようなワイドを期待できるダイブサイトもありますが、基本的にマクロを楽しむダイブサイトが多く、特にウミウシは種類が豊富なのでおススメです。

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上を見上げれと透明度を実感できる

Chebeh(チェベ島)

美しいサンゴ礁と巨大な火山岩が織りなす美しい景色が目を引きます。大物が見られるスポットで、運が良いとジンベイザメやマンタが見られるかもしれません。また、火山岩で形成されたトンネルをくぐることができます。

Tiger Reef(タイガーリーフ)

カラフルなソフトサンゴ、ハードサンゴや海綿動物が多く群生しており、水中庭園の様相を呈しています。サビウツボやイエローテイルバラクーダ、アオマダラエイ等を見ることができますが、やはりここのオススメはウミウシやエビ等のマクロです。

セスジミノウミウシ、ブチウミウシ、アカフチリュウグウウミウシ、シンデレラウミウシなど数十種類のウミウシを見ることができます。

このダイビングサイトは時々、潮の流れが速くなることがあるので注意してください。

Sawadee / Sipadan Wreck(サワディー・シパダンレック)

沈船ポイントです。2012年に元海軍の船体を沈めて人工リーフを創り出しました。ロープを伝って一気に深くまで潜って行くと、濃い色の海の中に突然鉄製の沈船が現れます。沈船の周りにはバラクーダやミノカサゴがおり、沈船内には巨大なハタが隠れています。

このダイビングサイトはナイトダイブにもお奨めです。